多肉植物 交配のやり方!!種を作って種をまいて発芽させるまでの実践レポート

タニラーの皆さんこんにちわ!

今回はついに書きます交配のやり方です!!

本当は去年書きたかったのですが、見事に失敗しまして。失敗したやり方なんか書いても仕方ないので1年待ちましたw

今年はしっかりと成功しましたので、種まきから発芽するまでのそのやり方とポイントをまとめてみましたー!

種作りはいいから実生のやり方だけ見たいよ!ってかたは土の準備からご覧くださーい

多肉植物の交配とは・概要

多肉植物は春になると花芽を伸ばし花を咲かせます。

植物ですので、花が咲き雌しべが受粉すれば実(種)をつけて子孫を増やす事ができます。種を作り、種まきする事を実生(みしょう)なんて言ったりします。

多肉植物界隈、とくにエケベリア界隈ではこの種をつくる作業で別の品種同士を掛け合わせ両方の特徴を持ったハイブリット個体を作り出すことを【交配】と呼び

素人でも簡単にできることから、頻繁に行われています。

名前の表記としては 【♀× ♂】の順で表記します。

もちろん自家受粉も可能なので、増やしたい苗を自家受粉させて種を採取して、大量に増やすこともできます。

また、エケベリア属はセダム属やパキフィツム属など同じベンケイソウ科内での交配も可能なようで、

別属間で交配させた品種をセデベリア属、パキベリア属なんて呼んだりします。

今回はこの花芽から花粉を採取して、別の苗を交配をして面白い特徴を持った苗が作り出せないか挑戦していきます!

用意した物

交配で花粉を採取して雌しべに花粉をつけるのに使用したものはざっとこんな感じ。

  • ピンセット
  • ライター
  • カプセル
  • 袋(小さめ
  • マスキングテープ
  • カッター(無くてもいい
  • スポイト(あったら便利くらい

ほぼ全てダイソーで揃います。必要なものだけ簡単に説明していきます。

ピンセット

花粉を採取する時と雌しべに花粉をつける時に使用します。

とても細かな作業になるので、先の尖ったピンセットが使いやすいです。

また、ライターを使ってピンセットに付着した花粉や雑菌を消毒するのが便利なので、鉄製のものがあると良いです。

カプセル

薬を飲むときに利用するカプセルです。採取した花粉を入れて冷凍保存するのに使用します。

別にこのくらいの大きさで便利な容器があるのであれば、カプセルを使う意味はありませんが、比較的安価に大量に手に入るのでおすすめです。

こいつだけダイソーには売っていないかもしれませんね。 ドラッグストア、薬局に行けばほぼ確実に売っています。

採取した種を収納する袋です。

今回は100均で安く手に入るジップ付きの袋を使用しました。ただ通気性が悪く、カビやすいので注意が必要です。

薬包紙と呼ばれる便利な紙が売っています。試しに購入して利用していますが、こちらの方が種の保存としては良いかもしれません。

マスキングテープ

ダイソーのお掃除グッズコーナーに売っていました。真っ白なマスキングテープです。

交配した花芽に親の名前を記入して貼り、タグ付けするのに使います。

交配親がわからなくなるのはふだ落ちと同じなので、超重要な物になるので、必ずご用意してください。

交配(雌しべに花粉をつける)

花芽の出ている苗を用意します。

最初に咲く花、1個目の花はあまり成功率が良く無いそうなので、今回は花粉だけ採取して、切り取りました。

また、苗の大きさや健康状態にもよるのですが、基本的には②③④くらいまでの花を使用して、他は全て切り落とし使用しませんでした。

全ての花で交配を行うのは苗の体力的な問題と出来た種の発芽率が下がると思ったからです。

エケベリアの花のこれだけ知っていれば交配できます笑

前から見るとこんな感じです。

まだ花粉が出ていない雄しべ

基本的にめしべの準備が整う前に雄しべ(花粉)の方が準備ができます。

↑の写真はまだ花粉が準備できていない写真です。花粉の入っている房が閉じています。

花粉が出ると↓の写真のようにモフモフします。

少ないけど花粉出てる。使えました。

花粉がこのような状態になっていれば花粉が雌しべにつかないように慎重にピンセットで外し

カプセルの中に入れて冷凍保存しましょう。

この中から目的の花粉を探すのが大変。

花粉は冷凍保存していれば2.3年使用することができる様です。

是非冷凍庫に花粉バンクを作り上げてみてください!

もう少し綺麗にした方がいい。カビる。

花粉と花びらを取り除いた花です。

雌しべの先端から蜜が出ているのが受粉準備OKのサインになります!

分かりやすいですね。

ピンセットを使って花粉を塗りたくっていきます!

この時咳やくしゃみをすると諸々吹き飛んでいきますので、マスクをつけると良いかもしれません!!(推奨

雌しべの蜜を接着剤にして花粉をくっつけましょう

沢山花粉をつける事ができました!

花粉をつけたらすぐに名前を記入します!

忘れる前に!絶対忘れるから!直後にタグ付けしましょう!!

1日くらい経つと、花粉が蜜に溶けてダンゴ状になります。

これで受粉作業完了です!

種ができるのを待つ!

受粉作業が完了したら

明るめの風通しの良い場所で苗を保管します。

今回直射日光は避けました。花芽が焦げるのを防ぐためです。

また、花芽はすごくカビやすいです。

カビは種の天敵ですが、蜜と残った花びらの破片などが直ぐにカビます。

風通しは良くしてなるべく防ぎましょう。

種ができて、乾燥してくると房が開いてくる奴がたまに現れます。

こう開いてくるとそのうち爆発して種を周囲に撒き散らすので、カバーを付けました。

ただこのカバー通気性がとても悪く、早くからつけているとカビてしまうので注意が必要です。何かいいアイテムあればTwitterで教えてくだださい・・!

種の採取

花芽の茎がシワシワになったり

房が少し割れるくらいになったり

爆発したりしたら種を採取しましょう!

大体、受粉をさせてから3〜4週間くらいです。

このまま袋に入れて冷蔵保存してもいいのですが、乾燥が甘いとカビが発生するリスクが高いです。

房を壊して種だけ採取して保存するといいでしょう。

種はとても小さく、白っぽいもの、茶色いもの、黒いものまでのカラーバリエーションがあります。

白っぽいものは失敗している事が多い様ですが、正直小さすぎて良く見えませんし、発芽するかしないかは判別しずらいです。

実際このあと種まきしますが、出ないと思っていたものが出てきたりしますし、

ここで諦めずに取り敢えず撒いてみるといいかもしれません。

エケ以外の種も混ざってますが。。w

沢山のシードストックは出来ました!今回はビニール製の袋を使って種を保存しましたが

薬包紙と言われる片面がツルツルしている紙があります。

こちらの方がカビのリスクも低いですし、紙がツルツルしていて種まきがやりやすいです。

Amazonで安く手に入るので、こちらの方がいいかもしれません。

土の準備

ついに実生です!まずは大事な土の準備です。

今回はオリジナルブレンドで土造りしてみました。

簡単に済ませたい場合はバーミキュライトのみでもできます!

気をつけなければいけない点が

カビ対策です

種はとてもか弱く、しかも多湿にしなければ発芽しません。

カビが発生してしまうと種が発芽しなくなってしまう可能性が高いです。

土を電子レンジで煮沸し滅菌して、更に種が発芽するまで密封状態で実生するやり方もありますが、

今回は水道水の塩素と普段使っている殺菌剤を使用してカビ対策をし、育成をしようと思います。

使用した土は以下の通りです。

  • 鹿沼土(細粒)
  • ゴールデン粒状培養土
  • 赤玉土(小粒)
  • バーミキュライト
  • くん炭

通水性と通気性を重視して水道水と空気が良く行き渡るように考えてみました。

また発芽した苗をある程度の大きさまでそのまま育てられる様にもしています。植え替える頻度を少なくした方が早く大きくなると考えたからです。

(初の実生なので確証はありません。)

ゴールデン粒状培養土は家電で割と有名なアイリスオーヤマさんが作っている培養土で、名前の通り土が粒状に成形されていて、通水性通気性が非常に良く保てる為、割と土が湿った状態で育てる観葉植物の土にも良く使われています。

アイリスオーヤマさんは土中の空調まで手を伸ばしているということです。凄いですね。

一袋400−600円くらいのものがあるので、まずはそれでお試しして

良い様であればまとめ買いするとかなりお得な値段で買う事ができます。

私は基本室内の観葉植物に使用していますよ〜

ゴールデン粒状培養土には元々バーミキュライトも配合されていますが、少し足りないと思ったので、追加で入れています。

このバーミキュライトは焼成されたもので滅菌されているので綺麗な土です。

バーミキュライトだけでも種まき出来るので、あまり考えるのやだなとかそういう方はこのバーミキュライトのみでやってみると良いかもしれません。

左が今回使用した土。右がいつもエケベリアを育てる時に使用している土です。

土は満タンに入れず、ポットに1センチほど余裕を持っています。何かしらで水が大量に降りかかった時に土と一緒に種が流れて混ざり合うことを防ぐ為です。

穴の空いているトレーに黒ポットを並べ、このトレーを底面吸水トレー(水の溜められるトレー)にドボンと入れて育成します。

底面吸水トレーの水は2日に1度くらい交換して、常に塩素入りの水を保ちます。

これでカビを防ぐ戦法です。

土の準備ができました!

種蒔き

種蒔きはすごく簡単!

できた種を土の上にばら撒くだけですw

気をつけなければいけないのが、密集したポットの上で行うと隣のポットに混入してしまう事があります。

一つ一つ丁寧に種蒔きして名前がわからなくならないように注意してください。

タグもすぐに付けましょうw

また種を撒いた後に上から水をかけると種が土の中に潜ってしまい発芽がうまくいかない事があります。

今回のように隙間の大きい土を使用する際は

上から水をかけないように気をつけてください。

念のため害虫対策も行います。

湿った土にはハエが卵を産みつけることがよくあるので、このアルバリンをパラパラと撒いておきます。

オルトランとおなじ使い方です。

また、念のため殺菌剤、今回はダコニールを種蒔き後に一度だけ散布しました。

保管場所はベランダの日の当たらない、雨も当たらない場所。よく言う明るい日陰。

室内だと空気の循環が少ないのでカビやすいかなと思いこの場所にしました。

たまに日があたっても高温にならなければ問題ありません。

この状態で早ければ1週間ほどで芽が出てきます。

毎朝発芽していないか覗くのが楽しみですw

ちなみにハオルチアも同じやり方で発芽させることができました!こちらも種の作り方また記事を書く予定です。

まとめ

まだまだ小さくエケベリアの面影は見えませんが、どんどん発芽してくる様子はとても可愛くて癒されますw

またこの苗の特徴とこの苗の特徴が合わされば可愛い苗ができるのではないか!?と交配しているわけですから

どんな苗が仕上がってくるのかとても楽しみです。

私は多肉植物を初めて多分7年くらい経つのですが、この交配はもっと早くから

なんなら1年目からやっておけばよかった!!ととても後悔しています。

皆さんはチャンスがあればこのやり方真似て、わからないことはTwitterで聞いてくれればお答えしますので

ぜひ挑戦してみてください。

ちなみに組織培養キットを使用しての実生もチャレンジ中です。

発芽した苗の育て方など今後まとめて記事にしたいと思っています。

気になる方はぜひTwitterフォローいただければと思います!

https://twitter.com/rvycom1

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