多肉植物の土何使ってる?土の考え方!我が家の使用している土をご紹介!

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タニラーの皆さんこんにちわ!

今回は多肉植物を育てる上で重要なファクターの一つである「土」についてです。

いつまでもグラグラ、根を張ってくれない…

水がなかなか乾かなくて、梅雨を乗り切れるか心配…

言われるがまま鹿沼土オンリーで育てて来たけどそろそろレベルアップしたい…

けど何を使えば?

こんなお困りを持つ方のために「土」について解説します!

私の考える多肉植物における土のポイントはズバリ

保水性をコントロールする

です!

保水性とは土が水を蓄える性能のことです

保水性が高ければ、長い間水は土の中に蓄えられ

苗は水を多く吸うことができます…が!

止まった水はすぐに腐ります。根腐れやカビなどの雑菌の繁殖の手助けになってしまうのです。

逆に保水性が低ければ、水はサラサラと流れていき苗は水を吸うことができず、

水無しでも数ヶ月は生き延びれる多肉植物ですが、いつかは枯れてしまうでしょう。

この保水性のコントロールについてと、実際に私が使用している土の解説をしていきたいと思います!

是非これを読んでオリジナル配合土作成に挑戦を!

「土」遊び。始めちゃってください!!

土の保水性と根の成長

まず最初に土の保水性と根の関係についてわかりやすい実験をしたので、その記録をご紹介します。

根が張っていない多肉
 苗①   2021年2月20日

こちら2020年の11月に購入した苗です。

2021年2月20日の写真ですが

この時点で全く成長がなく、根が張っていませんでした。

枯れた根
苗① 2021年2月20日

抜いてみるとこんな状態。

ピンクの生きた根は居ますが、赤丸のところは茶色く枯れています。

約3ヶ月間植っていたのですが、全く根が成長できていなかったのです。

よく生きていましたね←

鹿沼土メイン

土は鹿沼メインに少しだけ培養土を混ぜた土で、保水性の低い構成でした。

この土では根が伸びても乾燥に耐えきれず枯れて、伸びては枯れてを繰り返していたのでしょう。

無慈悲に抜かれるアニタ
左苗② 右苗③ 2021年2月20日

こちらはまた別の2苗で、購入時同じ大きさだったはずなのですが

左が少し成長が遅れていたので今回比較に使ってみることにしました。

左の苗
苗② 2021年2月20日

左側の苗を抜いてみました。

成長していない根
苗② 2021年2月20日

根を見てみると多少は張っているのですが、3ヶ月でこれでは全然ダメです。

植え替えます!

培養土メイン

土をよくホームセンターで販売している「花と野菜の培養土」メインの保水性のある土に変えて植え替えました。

苗① 2021年2月20日

根が全く生えていなかった苗①

比較スタート
左苗②   右苗③ 2021年2月20日

左が少し成長が遅かった苗②

右の苗③は植え替えずにこのまま育て比較してみます。

3ヶ月後・・・

苗① 2021年5月20日

根が全く生えていなかった苗①はここまでボーボーにすることができました。

鉢の淵まで伸ばしターンするほどまでには張っています!

左苗② 右苗③ 2021年5月20日

少し小さかった苗はほぼ同じ程度の大きさにまで追いつきました。

右の苗も全く成長していないと言うわけではないですが、成長スピードに差がでました。

エケベリアの根は乾燥に弱い?

多肉植物のエケベリア属は根が比較的細いです。

(上記検証に使用した苗はエケベリア属とパキフィツム属の交配種でパキベリア属)

乾燥した土で育成するイメージが強い分、根は乾燥に強いと思いがちですが

乾燥させすぎると実は根は枯れてしまいます。

多肉植物は根が枯れてしまっても葉に蓄えた水分と栄養でまた根を出し、生き延びることができるだけで「根」自体は乾燥に強いわけではないようです。

よって根の成長過程において、「土が湿っている状態」はある程度必要であると考えるべきでしょう。

「土の湿っている状態」を作るには上記検証の通り「土の保水性」を上げるだけで可能です。

この写真は「葉挿しの根」です。左は培養土 右は鹿沼土のみで育てました。

同じ日に植え付けたにもかかわらず、根の量にここまで差が出ます。

よくみると主軸の根からさらに細い毛のような根が出て土を絡め取っています。

この非常に細い根が生きることができる状態でないと、根は成長をせず、苗の成長も止まってしまうでしょう。

また「土が湿った状態」については水やりの頻度や鉢の変更でも可能です。否定もしませんが、

土で操作するのが一番簡単だと思います。

水遣りを多くすれば単純に手間が増えます。

鉢を変更するにしても、排水性で見た時の鉢の種類などたかが知れています。

土の配合や量・底石などを工夫した方がはるかに簡単で手間要らずなのです。

今!我が家の使用している土の種類

今!と非常線を張らせていただきます!!笑

というのも土の配合については私も研究中で、我が家に適したオリジナルブレンドを目指して日々配合を更新しています。

なので今回は土を配合して遊んでいる奴がどんな土を使っているのか参考に見ていただきたいと思います。

ご紹介する土について「それはダメだろ!」など賛否あると思います。Twitterまでコメントくださいw

謹んでお受けいたします…w

もちろん変更があればこの記事は随所アップデートしていきますよ!

ネコ

土は基本的に大量に作り置きします。(保存方法は後ほど)

一輪車(ネコ)を使うと便利です!運ぶのが楽

鹿沼土(細粒)

鹿沼土

まずはみんな大好き!鹿沼土の細粒です!

細粒!!です!

小粒と間違えないようにしましょう!

私は間違えたことないですよ?

鹿沼土②

鹿沼土は

通気性・排水性に優れ、有機質をほぼ含まないので清潔を保ちやすいです。

この特徴が多肉植物と非常にマッチしており、リエールさんを筆頭に多肉植物初心者さんへ強くお勧めされている用土になります。

我が家もこの土に出会うまで多肉植物の育成に苦戦しており、この土を導入してから飛躍的に多肉植物の育成が進化しました。

そなこともあり、今でも配合土のベースとして鹿沼土を愛用しています。

また、寄せ植えを行う際にも非常に使い勝手が良いです(これが細粒を使っている理由の大きいところ)

素焼き鉢など排水性の高い鉢だと難しいかもしれませんが、プラスチックの鉢などであればこの土のみで育成も可能です。

黒土

次に黒土です。

黒い火山灰土で、軽くて柔らかく

保肥性・保水性に優れ、有機質を多く含みます

通気性は非常に悪く、鹿沼土と真逆の性質を持ちます。

有機質は枯れた植物などが入っている様です。

鹿沼土の高すぎる排水性を打ち消す様なイメージで使用しています。

またこの細かい土が細い根に絡むことで、根の成長を助けてくれたらいいな!と思って入れています。

注意点としては「リン酸」を吸着する性質がある様です。

(通常の植物にも使われている土なので多肉植物には影響はないと思います。)

くん炭

くん炭は籾殻を炭化させた土壌改良剤です。

アルカリ性で保水性・通気性が良く表面が多孔質で土壌菌の住処となります。

通常であれば土の表面に撒いて、泥はねを防ぎ、酸性に偏った土壌を中和させる目的で使用される用土です。

通気性の良さと土壌菌の住処となることで、病気の予防効果があるとされており

私はこの予防効果狙いで土に混ぜて使用しています。

アルカリ性ですので、入れすぎには注意が必要です。

長年植え替えていない鉢や地植えの雨ざらしで酸性に傾いた土にあとから撒くのもいいかもしれません。

ピートモス

水苔類などが蓄積し、腐食化した泥炭を脱水・粉砕したもので

通常、強い酸性を示す土壌改良剤。

酸性土を好むブルーベリーなどに良く使われている土です。

酸性を石灰などでpHを中和した酸度調整済みも売られているので、注意が必要。

酸性であることと、保肥性・保水性が高い土です。

(乾燥させすぎると水を弾きます。)

私は無調整のピートモスをくん炭のアルカリ性を中和するような感覚で少し入れています。

土は常に弱酸性(pH6)を目指したいからです。

使用する際に先に水で浸しておく必要がある事と

保水性が非常に高く酸度も高いため根腐れの原因になりやすいです。

入れすぎには注意してください。

バーミキュライト

バーミキュライトは天然のケイ酸塩鉱物です

苦土蛭石と呼ばれる石を加熱し作成された人工物であり

保肥性・保水性・通気性が良く、軽量で無菌性(加熱して造られる為)なことが特徴です。

我が家では普段あまり入れないのですが、セダム属やエケベリア属の中でも薄葉系で水を欲しがる苗(シャビアナやカンテなど)の用土にはこれを加えて保水性を調整しています。

また、粒が大きいので隙間を作ってくれて通気性も良くなります。

バークたい肥

バーク堆肥は樹木の皮などを発酵させ粉砕したもので

保水性・通気性が良く、土をふかふかにしてくれます。

植物の繊維が多く残っており、あまり大きいものは手で折って細かくします。

これが隙間を作って通気性をよくしてくれます。

保水性があるので入れすぎには注意が必要です。

もともとバーミキュライトを入れていたところを最近これに変えました。

完熟していない物だと多肉植物の嫌いな病原菌を入れるようなことになるので、注意が必要です。

匂いがするものは完熟していない可能性があるので、使用前に匂いを確認しましょう。

花と野菜の培養土

ちょっと番外編です。

このホームセンターでよく売っている花と野菜の培養土。使っている方意外と多いのではないでしょうか?

各メーカによって配合内容は様々なのですが、よく肥料入り!とかかれ「緩効性肥料」が入っています。

私もたまに使用していて、鹿沼土にこの培養土を混ぜて保水性を調整して使用していました。

肥料入りなのでもちろん苗は大きくなるのですが、ちょっと紅葉しづらくなったなと感じ今は通常の苗への使用はやめています

(多肉は肥料を与えると紅葉しづらくなります。)

肥料が気になる方は肥料無しの物も売っているはずなので、よく確認してみてください!

しかし、肥料入りの物は葉挿しや子株の育成用としてはちょうど良く

ちび苗の育成用として私は使用しています。

何より安いのがこの土のいいところ

作成した土の保存方法

このまま置いといてもいいのですが、雨が降れば雨水で土がダメになってしまいます。

今まではバケツにストックしたりしていました。

100均のケースに入れて綺麗にストックしてる方もいますよね!

しかしあまり量がストックできず悩み、今年我が家が行き着いた答えがコチラ

土の入っていた袋に戻す!です。

いや、この袋が余っている方あまりいないかもしれないですけどw

めちゃ便利ですよ…笑

鉢の種類と土

ダイソーの素焼き鉢

皆さんいろんな鉢を使用して多肉植物を育成していると思います。

中でも素焼き鉢やプレステラ鉢らへんがコスパ良く、使用している方が多いでしょうか?

鉢にも排水性に特徴があります。

素焼き鉢であれば鉢全体から水分が気化していくので、排水性は格段に上がり、鹿沼土だけの保水性のない用土を使用すると多肉植物が水を吸えないといった事故が起きます。

特に小さい素焼き鉢は土の量が少なくなるので、注意が必要です。

プレステラ鉢

プラスチックの鉢は底面と土表面からしか排水ができないので、素焼き鉢と比べると水もちがよくなります。

こういったプラスチックの鉢に素焼き鉢のために作成した土を入れてしまうと、保水性がよすぎてなかなか土が乾かず、カビなどの原因になってしまいます。

プラスチック鉢での保水性のコントロールとして土の改良以外に

・底石を多くして土の量を減らす。

・鉢の淵まで土をしっかり入れて、土の表面にしっかりと風が当たる様にする。

等の対策があり、かなり効果的です。

私はメインの鉢は素焼き鉢を使用しているので、配合土を作成するときは素焼き鉢に合わせて保水性を高く作ります。

なので、こういったプレステラや、黒ポットに使用する際は鹿沼土を後から足して保水性を低くするようにしています。

多肉植物の種類と土

先ほどもちらっと書きましたが、多肉植物の種類によって用土を変えることは非常に有効です。

特にセダム属は保水性の高い土を好む子が多いです。(もちろん好まない子もいます)

エケベリア属の中でもカンテやシャビアナといった薄葉系の子も

下葉がすぐに枯れてなかなか育たない等の悩みがあるのであれば、

保水性の高い土に変えて見てください。ググッと大きくなったりしますよ!

ここで注意したいのが、セダム属だからこの土、エケベリア属だからこの土と分けてしまうことです。

属は同じでも性格はそれぞれ違うことが多いので、よく観察して調整してあげることが上手に育てるコツです。

鉢を変えたらうまく育つ様になったと話を聞いたことありますが、おそらく保水性の問題なんじゃないかと思いますw

市販の多肉植物の土について

多肉植物・サボテンの土などという名前で売られている土について私の考えを一応書いておこうと思います。

もちろんその土が悪だとか否定するつもりは微塵もありませんし、メーカーさんが考え抜いて作っている物だと思います。

しかし、ここまで記事を読んで頂いた方ならピンときているかもしれませんが

市販されている土は万能ではありません。

多肉植物・サボテンに適していると言われる平均的な土であって、

全ての多肉植物に共通する万能的な土というのは存在しないと思います。

もっというと「環境」素焼き鉢で育てるのか・プレステラ鉢で育てるのか

日当たり、風通しの良さetc…

それぞれに土に求められる性能は変わってくるので、万能な配合土はあり得ないのです。

これは鹿沼土のみの育成にも当てはまる話なのですが

どちらをお勧めするかと言われたら、私は鹿沼土のみをお勧めします。

多肉植物を育成していく「感覚」が掴みやすいからです。

少し話がそれましたが、もし今市販の土を使われていてうまく育成できてないのであれば

是非、ホームセンターで先ほど紹介した土を購入して、混ぜ込んでみていただきたいなと思います。

まとめ

長くなりました…

ここまでお読み頂き本当にありがとうございますw

多肉植物にとって

特に梅雨の時期怖いのはカビをはじめとす雑菌繁殖やダニをはじめとする虫の襲来でしょう。

土の保水性が上がれば初めに話した通り、雑菌は湧きやすくなり、虫も集まってきます。

しかし鹿沼土100%よりも苗は調子良く根を張り、健康に育ちます。

苗が健康になれば耐性が付いて病気に強くなる好循環を作れます。

このバランスをとっていくのが「土」遊びの楽しいところ。

もし、今鹿沼土のみで育てていてそろそろ挑戦してみたいけど、雑菌が怖いなぁという方は「殺菌剤」を使用するという手もあります。

今回は多肉植物の土の概要として、サラッと?土のことについてお話ししました。

是非皆さんも自身の育成方法・環境に適したオリジナルブレンドの土を開発してみてくださいね!!

-多肉植物, 育て方・管理