タニラーの皆さんこんにちは!
今回は2020年の10月17日のリエール多肉フェスティバルで購入してきた子たちの植付け作業です。
リエールさんの販売苗は「抜き苗」と言われる状態の物が多いですね。
カット苗とも言われています。
土から抜いて、根っこもむしり取られた状態の物です。
この抜き苗の植付けの話になります。
購入した苗をすぐに枯らしてしまう初心者の方かなり多いと思います。
最初の苗が自宅の環境に適応するまで、神経を使うタイミング。
私も何個も枯らしてきました。
そこで何個もの多肉ちゃんたちの犠牲の上にたどり着いた植付け方を公開致します。
お住まいの地域や育成場所等による環境の違い、季節にも左右される話なので、全く同じやり方が通用するよというわけではないのですが
要所要所の注意点をポイントでまとめますのでご参考にして頂ければ幸いです。
ちなみに今回は秋の植付けです。気温は最高最低で20−10といった所。
家は関東の平野部で冬に気温がマイナスになることはほぼないです。雪も2、3回ふって1回積もるくらい。
こんな感じの気候を見越して植付けして行きます。
植付け前の下準備
タニフェスで購入してきた苗達です。全員漏れなく抜き苗です。
古い根と古い葉を取り除く
古い根や葉は雑菌の温床になったり、カビが生えてきたりします。
まだ幼い苗には深刻なダメージを与えるので、綺麗にします。
下の黄色くなってきてこれからすぐに枯れるであろう葉も取り除いてください。
次に根です。
リエールさんの抜き苗はこのように既に根が張っていることが多いです。
ピンク色の根は新しい根ですが、茶色くなっているものは古いもので、機能しません。
軽く引っ張ると取れます。
取り除く際に新しい根も一緒に取れてしまうことがありますが、大丈夫です。またすぐ生えます。気にせず古い根をもぎとります。
写真の様にまだ根が全く生えていない場合は
爪などで優しめにカリカリと引っ掻いて少し刺激を与えると根が出やすくなるそうですよ!
たまに最初の一歩が遅くなかなか生えてこない子がいます。
刺激を与え発根を促してみましょう。
根は少し生えていればすぐボサボサに生えてきます。
生えていなくても植え付けしてしまっていいと私は考えていますが、慣れないうちは根が少し生えてくるまで苗を直射日光の当たらない明るい場所で保管して
発根を確認してから植え付けるのが確実かもしれません。
水に漬ける(湿度の高い時期はやりません)
え!?と思うかもしれませんが、
水を吸わせる為に水の中に放り込みます。
(湿度の高い時期はカビ等のリスクが高いのでやりません)
何故水を吸わせるのかと言うと、
「植え付けから根がしっかりと張るまでの体力づくり」
です。
植え付け後は苗が死ぬか、根が張って水が吸えるようになるか耐久勝負になるのです。
そこで、このように土に植え付ける前にできるだけ体力を付けさせるために水を吸わせています。
通常この工程は必要ないと思います。
特に葉に張りがあり、プリプリしているようであれば全く必要ありません。
根が張るまで十分耐えられるからです。
しかし、販売苗は「抜き苗」であった状態がどのくらいの期間続いたのかわかりません。
種類によって葉の厚みや張り方が違うので、元気のある状態なのか判別しづらいです。
発根してなくてもとりあえず漬けてます。←ここら辺はアバウトですw
気をつけなければいけないのは
絶対に水を温めてはいけないと言う点です。日光の当たる場所には置かないように注意してください。黒いトレーなんかを使用しているとすぐに温まり、多肉煮込みの完成です。
今回は12時間ほど漬けました。
元々そんなにシワシワな子は居なかったのですが、これで多少は葉がプックリしてきます。
・古い根などゴミは綺麗にとる!
・未発根の場合はカリカリ刺激を与える!
・なるべく水を吸わせて体力を付ける!
・水は温めない!
植え付け
ここからは作業です。私はこういうの好きな方なので楽しい作業ですw
鉢について
今回はDAISOさんの素焼き鉢 小(4個入り)と中(3個入り)を使います。
小は直径が約6センチ程 中は約9センチの鉢になります。
苗の大きさで使い分けます。
大きすぎず、小さすぎず
苗の大きさにあった鉢の使用をお勧めします。
この素焼き鉢は通気性・通水性が非常に高く、通常のプラ鉢と比べて土の水捌けが飛躍的に上がります。
また、リメイク鉢を作りやすいので昔から愛用しております。
こちらの記事で詳しく解説しています。
土について
今回は2種類の混合で育てます。
ホームセンターで売っている培養土。味噌は肥料が少し入っているところです。
この肥料で初期の辛い時期を乗り越えようと言うもくろみです。
ただ、肥料を与えると紅葉しづらくなります。
心配な方は肥料の入っていない培養土もありますので、そちらを使用するといいでしょう。
もう一つは初心者に特におすすめの鹿沼土(細粒)
とても使いやすい土です。プラスチックの鉢であればこの鹿沼土のみで育成は可能です。
今回は培養土を混ぜ込むので底石を少しだけ敷いてみました。
軽石の小粒でもいいです。
(正直素焼き鉢であれば、底石はいらなかったなと・・今は思っています。)
・水持ちの良い土で水を吸わせつつ風が当たるとすぐに乾くような土を目指してます。
・少しだけ肥料が入っている方が大きく丈夫に育ちますが、紅葉や徒長の原因にもなりますので注意が必要。
土についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
参考にしてください。
植付け
本番です。
土を入れて、
オルトランを巻きます!カイガラムシは最高に怖いので必ず忘れずに!
多肉をとんとん上に置いて
表面に軽石の小粒を敷きます。これを敷くことで水遣りの際に泥はねを防いでくれ、根本の通気性をよくしてカビなどの雑菌を防ぎます。
白くておしゃれにもなるので、おすすめです。
既に可愛いですね〜
ワイヤーカゴはDAISOさんの150円のやつです。
2号鉢が18個 3号鉢で12個ほど入ります。
運搬が楽になり、必須レベルで便利グッツですよ!
保管場所
保管場所は朝日が2時間〜3時間ほど当たり、昼頃からは明るい日陰となる場所におきます。根が張ってきたら、徐々に日当たりのいい場所に移して行きます。
なぜ、直射日光に晒さないかと言うと多肉植物は環境の変化にめっぽう弱いからです。特に日光の当たり方は注意が必要で、今まで日に当たっていなかった苗を突然日当たりのいい場所に置くと「葉焼け」を起こします。
購入してきた抜き苗は今までどんな管理をされていたのか全くわかりません。
抜き苗になってから1ヶ月ほど暗所に保管されていたものを直射日光に長時間晒せば確実に葉焼けします。
よって最初は、多少葉が開いてしまうくらいは覚悟して、過保護にしています。徐々に日当たりのいい場所に移して行きます。
・植えた苗は最初から日当たりのいい直射日光に晒すのではなく根が張り、水の吸い具合を様子見ながら、少しづつ日光に慣れさせていく。
水やり
根が出てくるまでは必要ないのですが個体差があります。
根の張り具合を確認しつつ個別にあげるのが望ましいです。
根が張ってきたら土が完全に乾いたかなと言った頃合いに水を与えます。
通常の苗より水を吸う能力は低いので、鉢から水がドバドバ出てくるまで大量にあたえてください。
ご自宅の環境に合わせて気持ち少し多めに水やりをすると早く根付くでしょう。
まとめ
多肉植物をネット購入すると抜き苗の状態で送られてくることが多いと思います。
やっと手に入れたお気に入りがすぐに枯れてしまうのは本当に辛いです。
しかし、この最初の期間を乗り越えて少しでも大きくすることができれば、時間はかかりますが、葉挿しや胴切りなどで増やすこともできます。
ある程度の大きさ、体力があれば育成するのは簡単になりますし、花芽をつけさせて交配させる楽しみもできます。
最初の苗が自宅の環境に適応してくれるまでを乗り切れれば楽しいことがいっぱいです!
植え付けから半年ほど経った写真です。
少し肥料の入った培養土を使用しましたが、紅葉も楽しむことができました。
最後に
冒頭でも記述しましたが、このやり方は私の家でちょうどいいやり方です。
自宅の環境に合わせて土の配合や保管場所、水やりの頻度などを工夫してみてください!
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